先日、ナイフを落として、購入したので、釣り用のナイフについて書いてみます。
釣り人の特権と言えば、新鮮で美味い魚が食えること。
美味い魚を食うには、しっかりと〆て、血抜きを行うことが重要。
そこで、大事なのがナイフ。
また、釣りにおいては、落水時にロープ類が絡むなど、いざという時のレスキューツールとしてもナイフが必要になる場面が考えられます。
そんなことで、釣りにナイフはもはや必需品と言っても過言ではないでしょう。
で、いきなり結論を書いておくと、釣り用ナイフを買うなら錆びない鋼材「H1鋼」のモノを買っておけということです。
更に「H1鋼」の「波刃」の「曲刃(カーブ)」がいいんじゃないということです。特にカヤックフィッシングでは。
ちなみに「波刃」の「曲刃」ってのは、こんな形のナイフです。
さて、それでは詳細に書いていきますよ。
釣り用に必要な性能は、とにかく錆びないナイフ
私も釣り用ナイフは、何本も購入してきました。
最初は、アウトドア全般と兼用しようと、安くてそこそこな感じのオピネルとかツールがたくさん付いたビクトリノックスとか使いましたが、とにかくすぐに錆びるんですよね。
次は、シマノやダイワといった釣りメーカーのナイフ。
これも、結局のところ、錆びるんですよね。特にカッターのようにスクリューで固定するタイプなんかは、固着してくるんですよね。
もちろん、錆びは、ナイフの素材によるのですが、炭素鋼なら、釣り場で塩水が付着し、帰宅するともう錆びてるレベル。
ステンレスはまだましなんですが、これとて、釣行後に洗い忘れると次の釣行ではもう錆びが浮いてきます。
で、結局、行き着いたのが、錆びない鋼材「H1鋼」を使ったナイフ。
「H1鋼」のナイフを使ってからは、「これまで無駄なお金を使ってきたな」「初めからこれを買っておけば良かった」と後悔しました。
この素材のナイフって、多分、日本のG・sakai(サカイ)だけが製造していると思われます。
スパイダルコのナイフにも「H1鋼」のものがありますが、実質G・sakai(サカイ)で製造されてますし。
私が10年以上使ってきたナイフ
そんなことで、私が長年使ってきたのは、スパイダルコの「H1鋼」を使った「大海人」というモデル。
まぁ、これを落としたわけなんですが。
シースの内側とかメンテし難い部分には少し錆びが見られたのは事実ですが、ほぼ錆びが発生しない。
かなり長い間。多分、10年以上は使っていました。
特に私は、カヤックフィッシングをやりますので、ナイフは一日中しぶきなどの塩水をあびるため、かなり過酷な環境になります。
切れ味だって、真鯛やワラサを〆る程度だったら、全く問題なし。
初めて使う方なら、問題なしというか、良く切れる印象だと思います。
切れ味が悪くなったら、研げますし。
レスキューナイフとして波刃の曲刃
ここからは、更にカヤックフィッシングを中心にレスキューナイフとしての性能。
レスキューナイフとしての一番必要な機能は、ズバリ、ロープ類を切ることだと思います。
カヤックで沈した際に、リシューコードが体などに絡むと大変です。
また、昨今の高強度なPEラインも、ある意味、ロープと同等で危険です。
そんなロープ類を切断するには、普通の直刃だと、ロープが滑って切りにくいんですよね。
特に濡れたロープを切断するのは、ナイフが苦手とする場面。
しかし、波刃だと、ロープをブレードにあててしまえば、滑らずに食いつきます。
更に、これが曲刃(内カーブ)だと、もうロープは逃げられません。
そんなことで、レスキュー性能からナイフと選ぶと「波刃」「曲刃」となります。
「波刃」「曲刃」は魚を〆やすい
「波刃」「曲刃」には、実は、魚を〆やすい一面もあります。
魚を釣ったら、まずは脳〆を行うと思いますが、普通のナイフは、魚にナイフを突き刺すイメージかと思います。
そうすると、刃先が魚の表面を滑って、刃先を地面など固いところに刺してしまうこともありますし、そもそも危ないです。
しかし、「波刃」だと最初の食いつきがいいですし、「曲刃」は、その形状から「突き刺す」というより手首を返して「手前に差し込む」という動作になります。
日本の伝統的な魚を〆る道具「手かぎ」も同じような形をしていますよね。
Gサカイのサイトにも「SHARK-RAYは活け締めにも使えるように開発されたサビナイフ」と記載があります。→公式ショップ
「H1鋼」「波刃」「曲刃」を満たすナイフ
「H1鋼」「波刃」「曲刃」という3条件を満たすナイフはないかなということで、ネットをあさりました。
答えとしては、二択。
●Gサカイ「サビナイフ9 SHARK-RAY シャークレイ」
●スパイダルコ(Spyderco) 「 タスマンソルト2」
スパイダルコには、同じような形状の「レディバグ3 ホークビルソルト」もありますが、これは全長が10cm程度なので、魚を〆るにはむきません。
あと、スパイダルコの各モデルには、直刃と波刃の両方があるので、注意してください。
上記、2種類の大きな違いは、シースタイプか折り畳みタイプかいうこと。
シースタイプというと昔の刀のようにケース(鞘(さや)と言いますね)があるタイプです。
下記にもう少し詳しく比較検討しました。
Gサカイ「サビナイフ9 シャークレイ」とスパイダルコ(Spyderco) 「 タスマンソルト2」の比較
比較のために、基本スペックを表にしてみました。
サビナイフ9 シャークレイ | タスマンソルト2 | |
タイプ | シース | 折り畳み |
全長 | 188mm | 182mm |
刃長 | 75mm | 74mm |
刃厚 | 2.5mm | 2.5mm |
重さ | 160g(ナイフのみ100g) | 60g |
参考価格 | 10,450円 | 11,900円 |
サビナイフ9の方が数ミリ大きいですが、基本的にはほぼ同じナイフですね。
ただし、価格はサビナイフの方が安いです。
基本的には収納性が必要ない遊漁船やプレジャーボートなら、断然サビナイフの方がおススメ。
ナイフの構造的にも折り畳みより一体型で作られているシースタイプの方が強いですし。
オカッパリは、どちらか微妙ですね。サビナイフのシースにもベルトなどを固定するバックルが付いてますが、なんだか本体がポロリとシースから抜け落ちてしまうような不安感が残ります。
ネットでは、シースと本体をスパイラルコード的なもので繋いでる方もみえました。
20cm程度の大きさですので、バックやジャケットのポケットに入らないことはないですが、やや大きいかな。
あまり移動しないエサ釣りなら、当然サビナイフの方がいいでしょうし。
ここは、各自の釣りのスタイルと装備によりますね。
最後にカヤックフィッシングでは、いざという時のためにPFD(ライフジャケット)のポケットに常時入れておきたいので、タスマンソルト2がおススメ。私もこれを買いました!
カラーは、黒の方がカッコいいんですが、先日、落とした反省から、目立つ黄色にしました。
ちなみに、サビナイフをPFDのベルトに掛けておくこともできるのですが、やはり脱落のリスクは0ではないですから。
まとめ
以上、釣り用のナイフについて書いてみました。
収納性が必要ないなら、安価で構造的にも強い、Gサカイ「サビナイフ9 SHARK-RAY シャークレイ」。
頻繁に移動して、PFD(ライフジャケット)やバッグにコンパクトに収納したいなら、スパイダルコ(Spyderco) 「 タスマンソルト2」がおススメとなります。