北海道のほぼ全ての川に生息しているニジマス。
その中でも十勝川水系は北海道を代表するニジマスフィールドだ。
ただ、十勝川水系には200以上の支川があり、非常に広大なポイントが広がる。
無限に川があるから、どこでも入れ食いかと言えば、やはりアクセスが良い川は、人もたくさん入っており、そうは簡単に釣れない。
私もいくつかの川へ入ってみたものの、車が横づけ出来るような川ではまず釣れない。
十勝川の本流もやってみたが、平日にもかかわらず、釣人が多く、小型のみしか釣ることが出来なかった。
そんな中、偶然見つけた。
そう、「奇跡の川」を見つけたのだ。
川幅は1~3mほどの山岳小河川なのだが、とにかくニジマスの魚影が濃い。
各ポイントで必ず反応がある。と言うか反応がないポイントがない。
ほぼフラットなザラ瀬でも何匹もバイトしてくる。
サイズは40cmには届かないが、この河川規模にしては大型な30~35cmほどの魚が多かった。
試したみたかったトップウォーターでの釣りでも、結果を出すことが出来た。
ヒットルアーは、バス用のスイッシャー(ティーニートーピード/ヘドン)。
北海道ではトップというとセミ型ルアーを使うようだが、多分、何でもいいような気がする。
ただ、普段からトップで迫力ある青物のバイトを釣っている人間からすると、トラウトのトップへのバイトは非常に繊細で面白味はないので、わざわざトラウトをトップで釣る必要性は感じなかった。
ただ、状況によっては、ミノーで反応しない魚も釣れることがあるらしいので、またチャンスがあれば試してはみたい。
結局、この川では数は3桁は釣ったと思う。
ヒットルアーはトップ以外は、ほぼラパラCD。
ニジマスは、アマゴ(ヤマメ)のような威嚇を利用した連続トゥイッチはそれほど有効ではないため、ラパラのような泳ぎの絶対的安定感があるルアーの方が釣りやすい。
ゴミや足跡など人が入った痕跡は全く確認出来なったので、恐らく、何年も人が入っていない川。
ただ、そういう川なので、熊の恐怖は常に感じたのは確か。
魚の写真が少ないのも、その証拠。静かに止まっているのが怖いのである。
結局、北海道の釣りも魚というより人為的プレッシャーとの闘いで、人がいないということは、熊との遭遇確率も高いということである。
勿論、熊鈴からホイッスル、ナタ、熊スプレーとフル装備で挑んではいるが、まともに熊と鉢合わせれば、生きて帰れるかどうか分からない。
北海道で単身でポイントを新規開拓するには、どこか命に対する割り切りや潔さが必要である。
ただ、統計的に考えれば、熊に食われるより、交通事故死する可能性の方がよっぽど高く、車を運転しているなら高いリスクに命を晒していることになる。
とにかく美しい山岳渓流で、ニジマスを釣りを思う存分楽しむことが出来た。
ロッド:トラウトワンNS B47L/シマノ
リール:SS AIR/ダイワ
ライン:GT-R ピンクセレクション/サンヨー