全く素直な優等生ロッドだが
そろそろライトゲームの時期となってきましたので、今日は、昨年に買った人気の高いブルーカレントⅢのインプレをしたいと思います。モデルは、ブルーカレントⅢ711と多分あんあり人気のないモデルかな。
早速ですが、このロッドのキャッチフレーズは、ココイチ10辛ほどに辛口ですが、
「仕事の出来ない優等生」
それではインプレいってみます!
基本スペック
メーカー側のスペックは下記のとおりです。(→公式サイト)
この解説文がインプレとも直結しますので、そのまま転載します。
ジグヘッドを遠投し、ディープまたは潮流の速いエリアの攻略において軽量ジグヘッドの挙動を明確に把握する事ができるロングレングスモデル。
フォールで誘う際の水噛みや潮流の変化等、激流域でも水中の情報を的確に逐一伝えるので、釣果に直結する「遠投性能」と「高感度性能」を併せ持ちます。
ジグヘッド単体、キャロなどアジング・メバリングにおけるリグの遠投領域をカバーしながら、その距離を感じさせないダイレクトな操作感と感度が魅力の1本です。
しなやかに曲がるブランクは魚に違和感を与えず、曲がりながらもしっかりと溜めを作るバットが、強い潮流の中でも確実なランディングへと導きます。
Length | Weight | Section | Lure | Line | Carbon | Price |
---|---|---|---|---|---|---|
2425mm | 81g | 2pcs | MAX11g(JH0.5~7g / Rig2~11g) | PE 0.2~0.6号 | 91.6% | 27,800円 |
なぜブルーカレント711を買ったのか
ズバリ、「ジグ単で尺メバルを獲りにいく!」ってことです。
この地方はシモリ混じりのシャローな地形が広がって、どちらかと言えば、キャロで遠投する釣りの方が向いている地形なんですが、個人的には、キャロの釣りは苦手な釣り。
ダイレクト感ないですし、トラブルも生じやすいですし、リグを作るのも面倒。
そんなことで、ジグ単またはプラグで尺メバルを釣りたいんです。
あ、苦節25年以上、尺メバル釣れてないんですけどね。
シャローのジグ単ということで、欲しいのは遠投能力とシモリを感知する感度、尺メバルを根から引きはがせるパワー。
で、もう一度、このロッドのスペック(説明文)を読むと、
「軽量ジグヘッド単体の遠投をコンセプト」
「「遠投性能」と「高感度性能」を併せ持ちます」
「強い潮流の中でも確実なランディングへと導きます」
正に私が望んでいたスペック。
そして、ヤマガブランクスのロッドは、以前から一度使ってみたかったロッド。
買うしかありません!
ブルーカレントを使ってみてのインプレ
持ってみて
7フィート11インチと長めのロッドですが、81gと軽量なためか、持ってみると長さを感じさせません。
ただ、それほど気になるほどではありませんが、やや先重り感はあります。これは、下記公式動画のとおりリールシートより少し前にバランスの支点がありますので、購入前から分かっていました。
また、持った軽く振った感じは、パリッという張りは強くなく「しなやか」なイメージです。
恐らくですがが、このシリーズで通常のメバルをやるなら、74がベストバランスであると思います。
キャストフィール
とにかく素直で綺麗に弧を描くブランクスです。
極端な例えですが、延べ竿のような癖のない「しなり」です。
1.5gのジグヘッドでもしっかりとロッドに重さをのせてキャストできますし、5g程度のシンペンなら、本当に気持ち良くぶっ飛んでくれます。
ただし、1つ問題点があって、いたって使用感はいいのですが、なぜか長さの割に飛距離が出ないのです。
重めのプラグの飛距離は悪くないのですが、このロッドの謳い文句である「軽量ジグヘッド単体の飛距離」がいまいちなんです。
試しにこれまでに使用していた長さが35cm以上短い6’8のロッド(サーフェイストゥイッチャー/UFMウエダ)と同じリール、同じライン(PE0.4号)で2gのジグヘッドを投げ比べをしてみてもほとんど変わらないのです。
その理由を考えてみると、これまでに使用していたロッドは、大口径なガイドが7個。
ブルーカレントⅢは、小口径なガイド(マイクロガイド)が9つも付いています。
そもそも重量が軽くて、初速が小さい軽量リグをキャストする場合、ラインとガイド(又はブランクス)で生じる摩擦抵抗の影響が思っているより大きいのかもしれません。
感度は?
ズバリ!感度はイマイチ。
まず操作感度だが、このロッドは、パツンパツンの高弾性といったロッドではない。よって、素材からも感度が良いとは言えない。
更にロングロッドに軽量リグという組み合わせでは、感度を出すには物理的にも不利である。
次に反響感度はある程度あり、中層で出るアジのアタリなどは感じることが出来るのですが、その感じ方は、ややモッサリとしている。
特にシャローの岩礁混じりなフィールドだと、シモリの際を攻めることが必然となってくる。この際には、瞬時に岩かバイトか判別することが重要になるのだが、これが判別しにくい。高弾性ロッドだと「カチン」と固い感覚があるのですが、やはりここでもモッサリ感があるのです。ここの部分が個人的には一番の不満点である。
実売2万円台のロッドしては及第点ではあるが、感度に優れるというロッドではない。
魚をかけてからは?
魚を掛けてからは、綺麗な弧を描きスムーズな曲がりのため、やりとりが非常に楽しいロッドだ。しかも、曲げ込めば力の支点がバッド側にスムーズに移動し、思っているよりパワーがある。実際、20台後半なら、ほぼゴリ巻きで楽に寄せてくることも可能だ。
ただし、根で掛けた魚を瞬時に剥がすような釣りをするには、ティップからベリーにかけてそれなりに曲がるロッドのため、フッキングと同時にリールを巻き、一気にバッドを絞るようなやりとりが必要だ。
ブルーカレントⅢ711のインプレまとめ
最初に「仕事の出来ない優等生」と書いたとおり、ロッド、特にブランクの性能は優秀で使用感も気持ちイイんですけど、本来の「軽量ジグヘッド単体の遠投」というコンセプトに対しては全く仕事をしないように思います。
実店舗に行かず、ネットでロッド高購入を完結させてしまう人も多い昨今、メーカーwebでの記載事項というのは非常に重要になるのですが、このモデルについては、これがズレているように思いますね。
そもそもメーカーの実釣動画↓でも6gワインドや10gキャロ使ってますしね。
どちらかと言うと、プラグを巻きで使って、ロッドに自然に乗せるような釣りに向いていると思います。小型シーバスのバチ抜けなんかにはドハマりしそうなイメージかな。メバルなら、シャローな岩礁帯ではなくて、オープンなポイントで沖の潮をキャロで探るような釣り。
街灯付きのオーソドックなメバルには使えますが、この釣りをやるなら少し短い74の方が軽快で楽しい釣りが出来ると思います。
以上、ヤマガファンの方には怒られそうですが、ブルーカレントⅢ711のインプレでした。
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