各メーカーから新製品が発表されていますね。
特に新型22ステラが注目を浴びていますが、基本的にリールは初期のロッドよりある程度煮詰まった方が不具合が少なくておススメです。
これはリールだけじゃなくて、車など工業製品全てに当てはまりますけどね。
そんなことで、新型22ステラ発売に乗っかりまして、シマノリールの4000番とC5000番の違いについて書いてみたいと思います。
これ、意外と複雑なんですよ。
シマノの4000番とC5000番と言うと、シーバス、磯ヒラスズキ、ライトショアジギングあたりに最適な番手になります。SLJなど軽めのオフショアでも使いやすいサイズです。
4000番とC5000番という大きさがあるリールは、ステラ、ヴァンキッシュ、ツインパワー、ヴァンフォード、ストラディック、アルテグラ、ナスキーなどになります。
私は20ツインパワーC5000XGや19ストラディック4000を使用しています。
各リールのスペックの違い
それでは、まずはカタログスペックから見ていきましょう。代表的なモデルとして22ステラ、20ツインパワー、19ヴァンキッシュ、19ストラディックを比較してみます。
全機種で異なるスペックは赤文字。そのモデル特有の違いは、青文字にしてみます。
22ステラ | 20ツインパワー | ||||
4000XG | C5000XG | 4000XG | C5000XG | ||
価格 | 88,800 | 91,900 | 46,000 | 46,500 | |
ハンドルノブ | T型 | ラウンド | T型 | ラウンド | |
自重 | 260 | 260 | 260 | 260 | |
糸巻量 | PE1.5号 | 320 | 400 | 320 | 400 |
PE2.0号 | 240 | 300 | 240 | 300 | |
ドラグ | DURAクロス | DURAクロス | フェルト | カーボン | |
最大巻上長 | 101 | 101 | 101 | 101 | |
スプール径 | 52 | 52 | 52 | 52 | |
実用ドラグ | 7 | 7 | 6 | 6 | |
ハンドル長さ | 57 | 57 | 57 | 57 | |
ベアリング数 | 12 | 12 | 9 | 9 |
19ヴァンキッシュ | 19ストラディック | ||||
4000XG | C5000XG | 4000XG | C5000XG | ||
価格 | 46,000 | 46,500 | 27,800 | 28,500 | |
ハンドルノブ | T型 | ラウンド | T型 | ラウンド | |
自重 | 200 | 220 | 280 | 295 | |
糸巻量 | PE1.5号 | 320 | 400 | 320 | 400 |
PE2.0号 | 240 | 300 | 240 | 300 | |
ドラグ | フェルト | カーボン | カーボン | カーボン | |
最大巻上長 | 101 | 101 | 101 | 101 | |
スプール径 | 52 | 52 | 52 | 52 | |
実用ドラグ | 6 | 6 | 6 | 6 | |
ハンドル長さ | 55 | 57 | 57 | 57 | |
ベアリング数 | 11 | 11 | 6 | 6 |
う~ん、リールによって、微妙に違うんですよね。
以下に詳しく解説していきます。
4000番とC5000番の基本的な違い
糸巻量
シマノの4000番とC5000番と言うのは、基本的にボディサイズは同じです。
C5000番は、糸巻量が多いというだけです。
よくスプールサイズが大きいという表現を見ますが、これは間違っています。スプール径自体は同じですが、溝の深さが異なるのが正解です。
ハンドルノブ
(左)4000番:T型(シマノ公式ページより)
(右)C5000番:ラウンドノブ(シマノ公式ページより)
C5000番というモデルは、基本的にショアジギングを意識されて作られたサイズです。
よって、より強い力でリールが巻けるようにハンドルノブがラウンド型になります。
価格は、ラウンドノブの方が高いです。
まぁ最近は、安価なラウンドノブも売ってますし、私も使用しています。
基本は上記2点が大きな相違点なんですが、よく見ていくと、実は微妙な違いがあるので、それを解説していきます。
機種による相違点
重量
22ステラや20ツインパワーは、4000番もC5000番も同じ重さです。
ただ、19ヴァンキッシュや19ストラディックになると、C5000番の方が若干重くなります。
ここで注意が必要なのは、同じ重さのスプールでも、同じ必要量のラインを巻くには、C5000番の方が下巻きが必ず多くなるので、実釣時には重くなるということです。
少しでも軽い方がよい方は4000番がおススメです。
ドラグ
22ステラには、DURAクロスという新素材のドラグが使用されています。はっきりとしたアナウンスはされていないものの、これは全番手共通のドラグかと思われます。
19ストラディックは、C3000番以上のリールでクロスカーボン製のワッシャーが使用されていますので、4000番もC5000番も同じです。
ただ、違うパターンもあるんですよね。
20ツインパワーや19ヴァンキッシュは、4000番は従来のフェルト素材製、C5000番はクロスカーボン製を使用しています。
ドラグ自体は、座金をカーボンからフェルト、フェルトからカーボンと交換が出来なくはないのですが、座金の厚み自体が異なりますので微調整が必要になってきます。
ちなみに個人的にはガチガチのジギングをやらないのなら、ドラグは従来のフェルト素材の方がスムーズな滑り出しで良いと思います。
ドラグの強度(ドラグ力)自体はどのモデルも4000番でもC5000番でも同じです。
ハンドル長
ハンドル長はどのモデルと同じと思いきや、19ヴァンキッシュでは4000番とC5000番では55mm、57mmと微妙に違います。なぜ、違うのか分かりませんが、こういう微妙な違いがあります。
価格
価格については、定価ではC5000番の方が高くなります。ただし、実売価格は需給によって決まりますので、C5000番の方が安いことも多々あります。
ちなみに単純に構成パーツの違いと価格の差を20ツインパワーで比較してみます。
4000番とC5000番の違いは、ハンドルノブとドラグワッシャー(3枚分)です。
20ツインパワー | |||
4000XG | C5000XG | ||
ハンドルノブ | 1,705円 | 4,620 円 | |
ドラグワッシャー3枚 | 495 円 | 1,815 円 | |
合計 | 2,200 円 | 6,435 円 |
*単価は、公式サイトのパーツ価格
パーツ差額 6,435 – 2,200 =4,235円
定価の差額 46,500 – 46,000 = 500円
なんと定価の差額は、500円なのにハンドルノブとドラグワッシャー(3枚分)の差額は、4,000円以上になります。
コスパという面だけで考えると、C5000番はかなりお得なサイズとなります。
4000番とC5000番の選び方
まずは、糸巻量がPE2号を300m巻きたい、3号を200m巻きたいという方は当然C5000番です。
そして、ハンドルノブは絶対ラウンド型という方もC5000番です。
逆にシーバスやヒラメ、マゴチがメインなら4000番で糸巻量が十分ですし、ハンドルノブもT型の方が感度に優れます(好みもありますが)ので4000番です。
C5000番というのは、ある意味、中途半端なサイズです。
ジギング、ショアジギングをガッツリやるなら、C5000番というよりSWシリーズのノーマル5000番以降が選択肢になってくるからです。
そう考えると、C5000番は、私のように磯ヒラスズキやハマチ程度の小型青物がメインの釣り、たまにオフショアジギングもやるといった方向けになります。
ここまで読んでも迷っている方もいると思いますが、ハンドルノブもドラグも後から交換が可能ですし、糸巻量も替スプールを買ってしまえば解決できますので、どっちを選んでも大丈夫です。
初心者の方やロックショアをしなくて、繊細な釣りを目指したいなら、4000番。
ロックショアの釣りを視野に入れ、豪快な釣りを目指したい方なら5000番。
そして、これでも迷う方。ここは単純にコスパで考えましょう。
大は小を兼ねるではないですが、C5000番の方が定価の価格差以上にパーツ差額があり、後からハンドルノブやドラグを4000番仕様に交換しても安価に出来ます。
そういう意味で、自分の釣りが明確でなく、どうしても迷うならC5000番を買っておけというのが私の結論です。
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