FRP製カヤックの超簡単修理・補修方法(UVパッチ)

FRP製カヤックの補修って、何だか面倒なように思いませんか?
今回は、そんなFRP製カヤックの超簡単に修理したという記事です。

FRP製カヤックにクラックが発生

私が乗っているのは、FRP製のシットオンカヤック「コリンアスリート」。
18kgという軽量でありながら、そのキールの立った形状から走破性も高いカヤックです。

このカヤックは、船底など強度が必要な部分はかなり強固に作られているのですが、軽量ゆえにその他の部分は若干薄い部分があります。

先日、釣行後に下記写真のような微細なクラックが入っているのを発見しました。
位置は、上面のデッキのシート下付近。おしりの体重がかかる部分から、やや前方の部分です。

今回、クラックが入った部分は、直接大きな荷重がかかる部分ではないのですが、カヤック中にお尻が痛くなってきたときに、お尻を前方に移動して、伸びなどをする際には、おしりの体重が少しかかる部分ではあります。

大きなクラックではないですし、今すぐ、割れてしまう感じはありません。ただ、上から押さえるとベコベコとやや大きめにたわみますし、やはり海上を移動するカヤックです。もし「バリっ」といくと、命の危険に直結します。

そんなことで補修をすることにしました。

FRP製カヤックの補修方法

カヤックに限らず通常のFRP素材の補修と言えば、ガラス繊維と樹脂、硬化剤を使っていきます。

ガラス繊維を樹脂で固めていく作業でそれほど難易度は高くありません。

私自身も昔はサーフィンをしていましたので、サーフボードのリペアなど、何回かやったことがあります。
リペアの材料を揃えたセットも販売されています。

ただ、この作業は、割れや掛けなど、厚みのある部材の欠損部を埋める補修にはいいのですが、今回のように薄い部材を予備的に補強するには、あまり向きません。

そんなことで他にもっと簡単な方法はないかとAmazonを見ていた時に使えそうな商品を発見したのです。

FiberFix 紫外線硬化型グラスファイバーパッチ UVパッチ

これです。これです。

なんとシールのように貼るだけという超お手軽な補修用品。

しかも、商品のパッケージには、ボートに張り付けている写真があるではありませんか!

おまけにFRP補修より簡単・強いとあります。
他にも水道管の補修まで出来ています。

説明を見るとUV(紫外線)だけで10分程度で硬化するというパッチです。

とりあえずこれなら、貼るだけだし、1200円台とお安いので、これをポチっと試してみることにしました。

ちなみに、FiberFixってな会社は、アメリカで100万個売れた補修テープを作っている会社で、なかなか信用力はありそうです。ちなみに補修テープの方は、折れたロッドの補修にも使えるようです。

UVパッチの施工方法

商品のパッケージの中には下記の4点が入っています。

作業用ビニール手袋
UVパッチ
脱脂用ティッシュ
サンドペーパー

①下準備

下準備。この商品は、太陽光があたるとすぐに硬化してしまうので、作業自体は日陰の行った方がよいと思います。そして、貼り付け後は、すぐにカヤックを移動させ、太陽光にあて、硬化させる必要があります。

よって、まずは日陰で作業しやすく、次にカヤックをすぐに日向へ移動できる場所を確保します。

このパッチは、接着剤がパッケージ内にやや漏れてかなりベタベタしていますので、必ず手袋をして下さい。

それではここからは実際の作業に入っていきます。

②下地処理

接着箇所の下地処理を行っていきます。

ツルツルの面では接着が悪いので、最初にペーパーを使い接着面を荒くします。
そして、ペーパーで出たホコリをふき取り、接着箇所の脱脂を行います。私は、念のため、パーツクリーナーで吹きました。

③パッチを貼る

ここからは、もう後戻りできませんので、慎重に。

まずは、パッチを銀色パッケージから出します。パッチ自体は、更にもう1枚のビニール袋の中に入っていますが、接着分がパッケージ内で漏れていて、いきなり少し出しにくかったです。

そして、ビニール袋をはがすと、表面にはクリアーなビニール、裏面には黒色のビニールが付いたパッチが出てきます。

黒い方が接着面ですので、黒のビニールを剥がし、接着箇所に貼っていきます。この時、真ん中から空気を抜くように押さえていき、また端部もしっかり押さえて貼っていくのがコツがと思います。

そして、端部からはみ出た接着材やグラスファイバーを綺麗に除去していきます。

パッチ自体は、柔軟性があるので曲面でもそれなりに貼っていけます。パッケージで水道管に巻いているくらいですからね。

④紫外線にあてる

そしっかりと貼れたら、太陽光の当たる場所へ移動して、10分ほど待てば、しっかりと硬化します。
ハッチの内部など太陽光の当たらない箇所の場合は、UVランプなどで紫外線をあてます。
今時は、500円程度でもそれなりのUVランプが売っています。

⑤仕上げ

最後にもう一度、パッチ付近のはみ出た接着剤などを綺麗に拭き取って完成です。

ちなみに、補修後の見た目は、明らかにパッチしました!ってな感じになります。ここから、面出しして塗装も可能です。

ただ、私の場合は、カヤックシートの下になる部分ですし、薄い部分を補強する意味もあるので、このままにしておくことにしました。写真のようにシート下なので、見えません。

以上で、作業は完了です。

FRP製カヤックの超簡単補修のまとめ

FRPカヤックの補修と言えば、ガラス繊維と樹脂で行うのが定番ですが、薄い部材の補修や補強には、今回のようなグラスファイバーのUVパッチを使用してみるのもありと思います。

安価でシールのように貼るだけという超お手軽な施工なんで、誰でも出来てしまいます。

ただ、カヤックの水に浸かる部分での使用などは、慎重に使用を検討した方が良いかと思います。

気になるのは耐久性ですが、紫外線で一度硬化してしまえば、そう簡単にはがれるものではないように思います。
経過観測して、また何かあれば、この記事に追記していきたいと思います。

 

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