アカメ、ビワコオオナマズ、イトウ。
日本三大怪魚と称される魚。
そんなレアな魚を釣ってしまった話です。
三大怪魚以外にもサクラマスやサツキマスなど、レア魚を求める釣人はいます。
私は、ある程度の数が釣れる魚種でないと、パターンやメソッドを確立して検証が出来ないため、狙うことは少ないです。まぁ、単に忍耐力がないとも言いますが。
さて、かなやま湖でアメマスを釣った翌朝。
3時過ぎには起床してコーヒーを沸かします。
夏の北海道は、日の出は3時台なのに、日の入りが19時過ぎとなんとも昼の時間が長いのであります。
日の出頃から活動するとなると、21時には就寝してないと寝不足になってしまいます。
そして、薄明るくなってきたタイミングで湖に立ちます。
少しすると、昨日のチェコの若者も釣りを始めました。
しかし、今朝は昨日の夕マズメと異なり、無風でベイト気もほとんどありません。
これでは期待値は低いと思い、10分ほどで湖から上がり、車に乗り込んで場所移動します。地形から少しでも水が動く可能性のあるポイントを選択。
こちらは少しだけ風があり、また虫類を食っていると思われる小型のマス類がライズをしています。
ミノーで少し狙ってみますが、食う感じはないので、またもジグで攻めていきます。
レンジを変えながら、シャクったり、タダ巻きしたり。
アタリがなければ横移動しつつ、とにかく広い範囲を探っていきます。
そうして、試行錯誤していると、突然、奴は食ってきた。
フルキャストして数回シャクリ上げてから、タダ巻きに移行。
数回巻いたところで、大物独特の何とも言えないアタリ。
擬音で例えるなら、「ヌー」とか「ヌワン」といった感じ。
これまでに釣ったアメマスやニジマスとは明らかに違う。
どちらかと言うと鯉をスレで掛けたような感触。
スイープ気味に合わせると、ロッドが絞られ強いトルクでラインを引き出す。
ここは「イトウと暮らす街」南富良野町のかなやま湖だ。
「ひょっとするとひょっとするぞ」と思いが沸き上がってくる。
ここからは、重量感はあるものの、どこまでも「ヌー」とした感じで意外と簡単に寄ってくる。
逆に鯉のスレなら、もう少し引くんじゃないかという感じ。
するすると寄せて、もうすぐランディングというところで、鈍いながらシルバーというか白っぽい魚体が見えた。鯉なら、ゴールドっぽいはず。
これは、イトウだと確信した瞬間、最後の大暴れ。
強い力で、魚体をくねらせ、バシャバシャと水面を叩くが、高水温期ということもありそれほど力は残っていない。
ネットが小型で入らないので、なんとかズリ上げランディング。
なんと全く狙っていなかったイトウが釣れてしまいました。
メジャーもないので、手尺でざっと85cmといったサイズ。
魚が弱ってしまうことが心配だったので、雑に数枚の写真を撮って、蘇生後にリリース。
無事に深みへと泳いでってくれました。
ちなみにヒットルアーは激安中華製メタルジグ15gでした。
今回のイトウは、アメマス狙いの外道?というか、全く狙っていなかった魚。
長い釣り人生の中では、たまにこういうレアケースを引き当てることはある。
ただ、釣りというのは、ビジネスのように結果ではなく、むしろプロセスを楽しむべきもの。
今度は、イトウを確実に狙って、仕留めたいものだ。
イトウをリリースした後は、キャンプ場横のその名も「いとう屋」というカフェで、ビールとカレーで祝杯。
今回の旅の中でも思い出深い釣りになりました。
■2023夏 北海道の釣り釣行記↓
DATA
ロッド:モアザン テクニカルマスター MT76L/ダイワ
リール:ヴァンフォードC3000HG/シマノ
ライン:スーパーエックスワイヤー4 1.2号/デュエル+16lbフロロ